施行課の前川修平です。
私は大切な方を失った直後のつらい状況のご家族を、葬儀社の人間として最初にサポートさせていただく「搬送・安置」を担当しています。搬送とは、故人となった方を病院などにお迎えに行き、寝台車でご自宅や安置所へお連れすることで、安置とは、葬儀までの期間、故人様がお休みになる環境を整えることです。
仕事柄、車で移動することが多いので、頻繁にガソリンスタンドのお世話になっています。
だいたい、自宅への帰り道にあるガソリンスタンドに寄るのですが、ある日、給油をしていると、スタッフの方に
「小野寺さんの会社の方なんだね」と、話しかけられました。
小野寺とは、葬儀後に役所手続きなどのアフターサポートを担当している、弊社のスタッフです。
話しかけられて、まず思ったのは、
「お客様かな?!」
ということでした。
失礼があってはいけないように、丁寧に丁寧に、どういう関係なのかをお伺いすると、
何でもその昔、小野寺がガソリンスタンドでアルバイトをしていた時の所長さんだったそうです。
今まで、何十回も利用しているガソリンスタンドに、そのような方がいらっしゃるとは思いもしませんでした!
何かの縁を感じるとともに、世の中とは本当に狭いものだなと、つくづく感じました。
寝台車と喪服で移動する姿は目立つためか、数年前にご葬儀をお手伝いしたお客様が私たちを覚えていてくださって、「あの時はありがとう」と声をかけていただくこともあります。こちらが驚くほど、名前までしっかりと憶えていてくださっています。
一期一会を大切にしながら仕事をさせていただいている私たちにとって、いつどこで「あの時の…」と声をかけていただいても恥ずかしくない、常にしっかりとした身だしなみと対応でお応えしたいと思った一件でした。