みなさん、こんにちは。
エンディングプランナーの川島拓也と申します。
アーバンフューネスでは、毎年8月に新入社員が中心となって、1泊2日で富士山へ登ります。
なぜ富士登山なのか。
私たちエンディングプランナーは、日々ご家族のご葬儀をお手伝いしているため、社外にいる時間が長く、仲間とのコミュニケーションを取る時間は限られています。
チームでスケジュールを考え、山小屋に泊まって山頂を目指し、下山するまでの時間は、仲間のことを知るための絶好の機会です。
もうひとつは、チャレンジする意識を持つためです。日本で最も高い富士山に登る機会は、そうそうありません。
今年は参加者が多いため、5班が編成されました。私が参加する2班の登山ルートは、皇太子様が登られたことでその名がついた「プリンスルート」です。
岩場で足元がしっかりした富士宮ルートの時は余裕がありましたが、砂利で足を取られる御殿場ルートに入ってしばらくすると、歩くだけで精一杯になり、口数も少なくなります。
疲れで顔を上げられなくなると、「オッケイ!?」と声を掛けてくれる青木先輩。
強風が吹き荒れる中、バランスを崩しそうになるとサポートしてくれる小山先輩。
2人の先輩社員の気遣いを心強く感じました。
富士登山を通じて、改めて発見したことがあります。それは、自然の美しさです。
山小屋で眠りにつく前、ひとり外に出て夜空を見上げると、都心では見ることができない星々のきらめきが。いくつもの流れ星が夜空を彩っています。
美しい星空を眺めているうちに、ご葬儀をお手伝いするご家族のことを考えていました。
私たちは24時間対応。ときには深夜にお電話をいただくことがあります。
深夜にお電話されるご家族は、どんな想いで私たちを待っているのか。
大切な方が旅立ち、悲しみと不安でいっぱいなのではないか。
すこしでも早く安心をお届けするのが、私たちの役割ではないか。
思いがけず、目指すべき姿を見つめ直す時間になりました。
山小屋でひと眠りした後、2時30分に出発して山頂へ。
太陽が雲海から顔を出すと、空は群青色から茜色に変わっていきます。
まばゆい光を放つ御来光。
オレンジ色に染まるみんなの顔。
仲間との一体感を感じた瞬間でした。
ひとりで見上げた美しい星空と、仲間と拝んだ御来光は、一生忘れることがない光景になりました。